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Posted by Tai-shi

ある雪の日に

タバコの買いだめ、早めの購入を促すレジ

車いっぱいに日用品を買いだめた日曜日の駐車場

定期の購入で予想される混雑に備えた張り紙

行き先運賃がシートで覆われ、きっぷを買えず戸惑う婦人

何か必要な物はないかと悩み、大切な二人の時間を無駄な買い物と会話に費やす夫婦

3%以上に無駄で、めんどくさいと思いませんか


選挙に行けばよかったのに


2月15日、大雪が降った次の日の朝、私はギュウギュウの満員電車の中にいた
きっとみんな会社の指示なんだろう、斯く言う私も同僚の指示で現場に向かっていた訳だが
みんな雪の中選挙にも行くのかな、曇るメガネを拭けずに思った

3.11の次の日に歩いて会社に行きましたよ、と私に自慢げに話すサラリーマンがいた
彼は選挙には歩いて行ったんだろうか

ちょうど1週間前の2月9日、これまた大雪の次の日は東京都知事選挙だった
投票率は46.14%、過去3番目に低い数字だった

歩けば10分とかからない投票所に行かず、革靴やスニーカーをびちょびちょにして仕事に向かい
値上がりを避けて、長蛇の列に身を任せてる人がいるとしたら、悲劇と言わず何にあたるだろうか

選挙にいけばいいのに

目で見て確かめろ、無関心は敵だ、確実に社会的なπ狭まっている

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UP DATE : 2014.03.25 10:12

Posted by Tai-shi

それでも続いていく

「地獄へようこそ」

ガラタサライのホームでの横断幕だっかか
スタジアムの力は人の力は百戦錬磨のマルディーニの膝も震えさせる事が出来る

チョイスしたマッチはバルセロナ×デポルティーボ
キックオフ10分前、観客が席を埋め尽くす気配はない

4日前に訪れたコルネジャではもう大合唱が始まっていた時間だ
中村俊輔が活躍できずに去った事以外、肩身がせまいこともない快適な最新のスタジアムだ
つまりJリーグのスタジアムとほぼ変わりない、ゴール裏が360度になったぐらいなものだ

一番安い席を求めてカタルーニャ広場の売り場に行った時売り場のおじさんの言葉を思い出す

「一番安い席をください」

「一番安い席はこれだが、でも高いぞ、エスパニョールの試合だからな」

多分おじさんはバルセロニスタだったんだろう
見に行く価値がないとでも言いたかったのかもしれない

なるほど、アトレティコとの試合をフォルランをアグエロをシモンを見た後でも売り場のおじさんに半分同感だった、デラペーニャを見に来たんだと言い聞かせた
それでも中村のポストカードが未だに売られる売店を背に、心はゆれていなかった

何気なくつけたBSでレアルマドリーを数多くのパスとサイドアタックで痛快にぶっ倒したデポルティーボ
マウロシルバの強靭な体、バレロンの天才的タッチ、マヌエルパブロのサイドアタック、ルケの快速とフィニッシュ、すぐさまこころをゆらしそれはすなわち正義になった
それを同時多発的にJUCOや野島や黒川君が見ていた事がきっかけで
政治、宗教、肌の色関係なしにマドリーはヒールになった、いやもうすでにヒールだったと言うべきか

リーガを知るにつれさらに面白いフットボールを見せるバルセロナはマドリーのライバルらしいことがわかると水が下に流れるように、バルセロナに心を奪われた

その時代の4番、それがグラウディオラだ、その最新式のフットボールを見にここまで来てしまった
ピッチを俯瞰できるちょっといい席でフォーメーションに目を凝らす

ふと力を抜く、さっきとは全く別物の、観客が埋め尽くされた劇場のようなスタジアムになっている

どこに人は隠れていたんだろうか、太鼓を鳴らし、同じチャントを歌い続けるのはほんの一部しかいない、どこからとも無くコールがかかり、スタジアムを覆う合唱に変わる

いつの間にか3−0になっていた、相手を威圧する時の本気のスタジアムを想像する

膝が震え、心がゆれていた


RIMG1406.jpg相手をぺろりと食べ尽くす?3-0になった時、隣のおじいさんがバックからブラウグラナのよだれかけをかけ始めた

周りのクレ達もそれを見て手を叩いて大喜び、笑いが周囲を包む
終始ご機嫌なクレ達は明るく開けた未来を祝っていた



ちょうど2年前の話だ




グラウディオラは今年バルセロナを去る

クラシコでテージョが奪われたボールを一回だけ追わなかったのがゴールになった時、その時が近づいている事を感じた

CL準決勝でメッシのPKがポストにはじかれた時もやっぱりそう感じた

あのおじいさんはどんな表情をしていただろうか

チェルシー戦の後、始めてバルセロナの試合で涙を流した少年がスタジアムにいたが、その少年になんと声をかけるか?と、グラウディオラが記者に問われ

「このクラブへようこそ」

と答えたのをどこかの記事で知った時

スタジアムに心が宿り人を震わせる原因を知った

そしていったい何が人の心をゆらすかを見た

今心はゆれている、しかも大きくだ

EVISBEATS×田我流の「ゆれる」が流れているのと無関係じゃないかもしれない

それでも続いていく

バルセロナの未来以外にもだ

俺の出番は少ないかもしれないがFullmemberも続いていく

ブレとは違うゆれを知った今後に期待して欲しい

人をゆらす何かを作るまでもがこうと思う


















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UP DATE : 2012.04.30 18:37

Posted by Tai-shi

無題

俯瞰したスタジムに選手は6つの大まかなラインで動いていた
システムを守り自分の役割を果たす
その均衡がゲームを作り、観戦者はその出来を見て勝敗を推測する
私もその一人でピッチ内で起きる駆け引きや動きを楽しんでいた


次の瞬間、ピッチの真ん中をただ一直線にドリブルしていく突破者がいた

アウダイールでもルシオでもバレージでもない、猫背の背番号3

推測も均衡も秩序も指示も喧噪もショルダーチャージもGK土肥の両手も全てが彼の前では無力だ

やがてゆっくりボールが落ちてきた、信じたくないがもちろんゴールの中にである

敗戦を決定づける逆転のループシュート、私はしびれて頭を抱える事すら出来なかった

電光掲示に目をやる、背番号3、やはりそうだ、日本人でこんな芸当をやってのけるのは一人しかいない


松田直樹



高校時代松田と同じ名前の友人から凄いDFがいると教えられて以来目の離せない選手になり、時に彼は私の代弁者だった

上司だろうが先輩だろうがサッカーの神様だろうが、自分の信念を曲げないその姿勢は
私がやり続けたくても、勇気と忍耐と心の強さが足りず完遂できずにいたそのものだったからだ

事実、多くの批判と誤解が松田の周りには常にあった

体の強さよりもその闘争心が日本人の規格外だった事に起因していたのではないか
彼のような希有な存在を扱いきれなかったのは、文化として未成熟なサッカーそのものだった

ドイツワールドカップの時に松田が代表にいれば、中田英寿はあんなに孤立しなかっただろう
引退もせず現役でやっていたはず、とは邪推がすぎるだろうか

ただそれも松田の選択した道だった
後悔は無いだろう

心を整えるキャプテンが仕切る今の日本代表には20年も30年も早すぎたのかもしれない

心を整えない、ありのままの情熱をプレーに落とし込む、決して作り物じゃない闘争心

それが松田直樹だった

監督にセレクションされる大多数の選手の中
松田は自分の道をセレクトし信じ進める数少ない選手だった


彼がマリノスに対してするはずだった恩返しをこめた渡邊一真への削りも
私が体験した絶望的に美しいループシュートへのリベンジも
彼が残すであろうすばらしいプレーへの機会も全て永遠に奪われてしまった



早すぎる、そんな言葉がチープ聞こえるほど早すぎる死が
今はただただ残念である






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UP DATE : 2011.08.04 23:51

Posted by Tai-shi

complex

被災地の情報を目にするたび複雑な気持ちになる。

東北にはFullmemberをいつでもサポートしてくれる、気にかけてくれる、多くの仲間が暮らしている。

また東京にも東北をルーツとする、多くの先輩や仲間がいる。

本当は東北とひとくくりにしてしまうのは失礼なのだろうけど、それだけ今回の地震や津波の影響が広範囲にわたっている証拠でもある。


仙台を思う。

2001年のアラバキロックフェスで見たGAGLEの衝撃と同じ大きさだった仙台港は力強く動き出すだろうか。

MAILMANやSMCのみんなは無事で元気だろうか。

自分に何が出来るだろう。


福島を思う。

原発で作られた電気は福島で使うものではない、主に我々東京が消費している。

ものすごく短絡的に書けば我々のためにリスクを負い、今現在も危険にさらされている。

自分にいったい何が出来るだろう。


ガソリン含め燃料系は被災地が優先されるべきだ。

過剰に反応し不必要な備蓄をやめるのは言うまでもない。

食料品の買い占めで無駄な混乱を起こすのも、馬鹿げている。


自分に出来る事を本気で考えている。


大切な仲間に危険を知らせてもそれが煽りととらえられるのは、拡散能力の高いその媒体のせいだ。

安全だと言い続けて自分の地域だけの心配するのもナンセンスだ。


ただ守らなければならないものもある。

複雑な気持ちを抱え、電気を一つ消すことにする。


「なぁ マイメン 今日のこの街が いつもにも増して鮮やかに見えるなら それはきっと気分の違い」
S.L.A.C.K  「東京23時」より

それとも東京だけが光ってるとか‥...




どんな状況でも声をあげる、難題が続いていても、わずかにでも前進する。

Fullmemberの未来に限らず、被災地の未来である事を心から願っている。



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UP DATE : 2011.03.17 19:41

Posted by Tai-shi

3月31日からの必然

仕事中にラジオはつけたままにした

金子達人は独特の奇声で劣勢を伝える

「ウィッ!」

その直後、半テンポ遅れてアナウンサーがシュートの行方を伝える

ポスト右にあるいは上に外れたシュートを映像として確認する事はできない

だが段々近づいている事がわかる

相変わらずアナウンサーのテンションは高い

人は番狂わせが大好きなのだ

いつかの「Number」で読んだスポルティングとベンフィカの試合の行方をラジオで聞きながら、どこに行くんだい?と聞くタクシー運転手の描写を思い出す

いつもなら理不尽な浜崎橋の渋滞もゆっくり進むのが好都合に感じる

目的地までの時間をナビが計算しだした

どうやら着く頃には結果は出ていそうだ、急ぐ事はない

東京タワーの脇を通る、電波塔の意味を思う

MXもテレビ東京もなぜこの試合を放送しないのか

それがこの順位とこのクラブの存在を示しているのではないか

怒りが込み上げるのは、他会場の神戸の先取点とアナウンサーの今日一番通る声の「ゴール!」がほぼ同時に起きたからだけではないはずだ

その後はどの道を辿り、帰り、どう負けたか覚えていない

赤い声量の壁を前に4得点した神戸をほめるしかない

3月31日国立競技場からの手紙が今届いた

我々は負けたんだ

今日はFC東京のユニフォームを着て寝る事にする

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UP DATE : 2010.12.04 23:12